『バルセロナカードモデルニスタ(Barcelona Card Modernista)』を使った無料入場の方法とモデルコース

「バルセロナカードモデルニスタ」の3日券(72時間)を使って、世界遺産をおトクに堪能してきました。

少しクセのある観光カードなので、どのように無料入場したのか、その実際を書いておきたいと思います。

目次

無料入場の方法

基本

バルセロナカードモデルニスタ(Barcelona Card Modernista)で無料入場するには、毎回チケット売り場で入場券と引き換える必要があります。

その際、必ず聞かれる質問が1つ。
“Where are you from?”

「あんたどっから来たの?」ですね。
笑顔で、”JAPAN!!!”と答えましょう。

スペイン人は陽気なので、「日本には行ったことあるよ。ラーメンが最高だよね。」とか、「僕の名前日本人みたいってよく言われるんだ」とか、「イラッシャイマセ。ヨウコソ、バルセロナへ。」とか言ってくれます。

おそらくアンケートみたいなもので、広報活動かなんかに使うデータを収集しているだけだと思いますので、気にしないで大丈夫です。

ここからは、3日間で実際に無料入場した8ヶ所について、具体的な入場方法を紹介します。

サン・パウ病院(Sant Pau Recinte Modernista)

向かって右側に入口があります。

入ったらチケットを持っているか聞かれるので、バルセロナカードモデルニスタを見せましょう。
チケット売り場に案内され、入場券と引き換えてもらえます。

問答無用で自由見学プランになりました。
緑色のシールを服の見えるところに貼ったら、セキュリティーチェックを通り、見学開始です。

パンフレットの順路に沿って見学します。
自分のペースで巡れるので、自由見学のほうで良かったです。

カサ・ミラ(Casa Milà La Pedrera)

通りの角に面したカサ・ミラ。案内板があります。

すでにチケットを持っている人は右の列に、これからチケットを買う人は左の列に並びます。
バルセロナカードモデルニスタはチケットと交換する必要があるので、左の列、おじさんの後ろに並びました。

この時は、チケットを持っている人の列にまったく人がいなかったので、チケットと引き換えた後、チケット売り場の横にある入口からそのまま入場できました(セキュリティーチェックがあります)。
チケットを持っている人がたくさん並んでいれば、おそらく一旦外に出て、チケット列に並び直す必要があるかと思われます。

引き換えたチケットはというと、立派なものではなく、ただのレシートでした。
しかも2人でこの1枚です。

カサ・バトリョ(Casa Batlló)

バルセロナカードモデルニスタで無料入場した8ヶ所のうち、一番並んでいたのがカサ・バトリョです。
最近人気なんですかね?入場料も高いです。

すでにオンラインで前売り券を買っている人がたくさん並んでいました。
15時すぎだったので、15:30の列と16:00の列があり、入場を待っています。

私たちはチケットを引き換える必要があるので、まずチケット売り場に向かいます。
売り場の入口に「オンラインで買うほうが安いよ」という案内板がありました。

現地購入する場合のチケット価格。確かにオンラインで買うほうが8ユーロほど安くなりそうです。
バルセロナカードモデルニスタは3種類のチケットのうち、一番安いBlueのプランになります。

チケットを発券してもらったら、「外のBlueのポールの所に行って」と言われました。
「Blue」と書いた青いボールのついたポールが確かにあり、その近くにいるスタッフにチケットを見せると、「こっちで5分くらい待ってて」と言われました。

次の入場時間の15:30が近づくと、まず私たちがセキュリティーチェックの前まで案内されました。
その後、先程15:30の前売り列に並んでいたお客さん達が、後ろに並び、15:30ぴったりにセキュリティーチェックが開始されました。

どうやら次の入場時間の先頭に滑り込めるようです。
現地購入チケットのほうが高いから元からそういうシステムなのか、バルセロナカードモデルニスタの威力なのかは分かりませんが、当日予約いっぱいで入れないといったことはなさそうです。

カサ・アマトリェール(Casa Amatller)

カサ・バトリョのすぐお隣、カサ・アマトリェールに来ました。
まっすぐ入って右側にチケット売り場があります。

階段を4段上がり、カウンターのスタッフにバルセロナカードモデルニスタを見せると、「17:00から英語のツアーがあるけどそれでいい?」と聞かれました。

どうやらバルセロナカードモデルニスタで参加できるのは、画像左上のオーディオガイドツアー(17ユーロ)のようです。
日本語はなく、カタルーニャ語、スペイン語、英語、フランス語、イタリア語の5択。

もちろん英語で大丈夫と言って、チケットを発券してもらいました。

時間ちょっと前にスタッフが来て、オーディオガイドを配ります。
あとはスタッフの案内に付いていくのですが、オーディオガイドの操作も見学のペースもすべてスタッフ任せなので、不慣れな英語も加わり、けっこう疲れました。

カタルーニャ音楽堂(Palau de la Música Catalana)

カタルーニャ音楽堂はけっこう大きな建物で、現代的な建築のほうにも入口があるのですが、古いほうの入口から入ります。
「Tours Box Officeはこちら」という看板が立っています。

ここです。窓口はひとつだけ。
「3つのプランのうちどれにする?」と聞かれました。

ガイドツアー(20ユーロ)、オーディオガイド(18ユーロ)、自由見学(16ユーロ)、どれでもいいそうです。
「日本語あるやつ!」と答えたら、日本語のパンフレットを渡されて自由見学となりました。

このパンフレットがけっこう優秀で、お土産にもなるし、これで十分だと感じました。

グエル邸(Palau Güell)

無料入場した8ヶ所のうち、2番目に並んでいたのがグエル邸でした。

なぜなら、現地の小学校の社会科見学とかぶってしまったから。

ここでもまずチケット売り場でチケットと交換します。入口から少し離れているので要注意です。
チケットを受け取ったら、入口の列に並びましょう。
入場制限しているわけではなく、セキュリティーチェックのための列なので、流れ始めたらわりとサクサク進みます。
誰かが引っかかれば長いこと待ちます。

チケットは2人で1枚でした。
案内図は日本語あります。

カサ・ビセンス(Casa Vicens)

住宅地に突然現れる南国リゾートのような建築物、カサ・ビセンス。

ここでもまずはチケット売り場でチケット交換です。
「Entrance」と書かれた扉から入ります。

この部屋ではチケット交換のみで、建物への入口は外に出てぐるっとまわったところにあります。
外にスタッフがいて、ロッカーの場所も入口も優しく教えてくれました。

ここでもチケットは2人で1枚、エコですね。

カタルーニャ美術館(MNAC:Museu Nacional d’Art de Catalunya)

入口から入ってすぐの所にいたスタッフに「チケットある?」と聞かれたのでバルセロナカードモデルニスタを見せると、「チケット売り場を通り過ぎて、ぐるっと後ろにまわった所にいるスタッフに見せて」と言われました。
場所が少しわかりにくいので地図にしてみました。

特に何の表示もないカウンターでしたが、カードを渡すとすぐに入場券と引き換えてもらえました。
緑色のシールを服の見える場所に貼ったら、自由に見学できます。

バルセロナカードモデルニスタを使ったモデルコース

今回、バルセロナは初めての訪問で、ちょうど72時間滞在しました。
バルセロナの観光地はけっこう遅くまで開いていることが多く、思っていたよりたくさん入場することができました。

かなり忙しい欲張りコースですが、誰かの参考になるかもしれないので、72時間で実際にまわったコースを紹介します。というか、ただの旅行記です。

1日目

15:00

バルセロナの鉄道玄関口、サンツ駅に到着。
近郊列車ロダリエスでカタルーニャ広場に行き、観光案内所でバルセロナカードモデルニスタを受け取り、観光開始。

の前に、まずは市内交通72時間券を使い、地下鉄でホテルに向かい、チェックイン。

チェックインできたら荷物を置いて、早速観光…の予定でしたが、なんとダブルブッキングで部屋がないだと!
代わりのホテルを準備しているからと、タクシーもホテル負担で呼んでもらう。ロスタイム30分。

代わりのホテルに到着してびっくり。2つ星→4つ星へのグレードアップ。
バルセロナが大好きになる。

17:00

無事にチェックインし、さあ観光へとホテルを出たところ、スペインの国民的スーパーマーケット「Mercadona(メルカドーナ)」を発見。
腹が減っては観光はできぬ、ということで早速入店してみると、豊富なお惣菜コーナーにワクワクし、ハムの原木の大胆な陳列に目を奪われ、気づいたら90分も過ぎていました。

この日の観光は諦めて、買ってきたお惣菜をホテルの部屋でいただき、早めに就寝。

2日目

9:00 サグラダ・ファミリア

朝一は人が少なくておすすめです。
塔にも登り、滞在時間120分。

サグラダ・ファミリアがよく見える広場のベンチで軽く昼食。

11:30 サン・パウ病院

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

サグラダ・ファミリアから徒歩約15分。
やっと1ヶ所目。入場券に引き換えた瞬間から72時間開始です。
滞在時間90分。

13:30 カサ・ミラ

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

地下鉄で移動。
午後なので並ぶか心配でしたが、幸運にもツアー客もなく空いていました。
滞在時間90分。

15:30 カサ・バトリョ

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

徒歩で移動。
けっこう並んでいましたが、次の予約時間の先頭に滑り込めるので、ほぼ待ち時間なし。
滞在時間90分。

17:00 カサ・アマトリェール

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

カサ・バトリョのすぐ隣。
ガイドツアーのみなので、おやつを食べながら時間まで待機。

開始の5分ほど前になるとスタッフがやってきて、オーディオガイドを配り始めます。
ガイドツアーといっても、スタッフが次の部屋への案内とオーディオの操作をするだけで、部屋に入る→オーディオガイドを聞く→次の部屋に入る→オーディオガイドを聞く、の繰り返し。
日本語もないので、英語のオーディオガイドになるのですが、開始早々飽きてきます。

ガイドツアーは50分ほどで終了。最後にアマトリェールのチョコレートが1粒もらえます。
時間の限られている方や、英語の苦手な方はパスしてもいいかもです。

この日の観光はこれで終了。

3日目

9:00 カタルーニャ音楽堂

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

入場した時点で観光客は10人程度、退場時に30人程度とけっこう空いていました。
ちょうど設備点検をしており、音響チェックで音楽堂さながらの雰囲気を味わえました。
滞在時間30分。

10:00 カテドラル(大聖堂)

カタルーニャ音楽堂から徒歩10分。
午前中は入場無料と聞いていましたが、もれなく入場料(11ユーロ)がかかるようになっていました。

お祈りだけの人(もちろん写真も撮っちゃダメ)は別の列から無料で入れるので、少しだけのぞいてみました。
完全に導線が分かれており、大聖堂の奥まで入ることはできませんが、雰囲気だけなら十分楽しめそうです。

10:30 コロンブス記念塔とランブラス通り

ピカソの壁画を見てから徒歩で移動。
途中、ガウディのガス燈で有名なレイアール広場も通ります。
コロンブス記念塔のライオンたちと記念写真を撮り、徒歩でグエル邸へ。

12:00 グエル邸

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

小学校の社会科見学で子どもたちがいっぱいでした。
けっこう見どころがあります。
滞在時間60分。

15:30 カサ・ビセンス

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

一旦ホテルに戻り、昼食をとった後、地下鉄で移動。
あまり詳しくはないのですが、ガウディがつくった古い建物に新しいビルを半分くっつけたような構造で、ほとんど階段を上り下りする必要がなく、とても見学しやすかったです。
他の観光施設と少し離れている、ガウディ建築にしては見どころが少ない、といったマイナスポイントはありますが、リゾートにいるような装飾ですごくリラックスできたので、時間があれば是非来るべきだと思います。

こんな時、バルセロナカードモデルニスタがあれば迷う必要がないので便利ですね。
あと、トイレが新しくきれいです。
滞在時間30分。

17:00 グエル公園

バスで移動。
無料エリアがなくなって、チケットがないと入れなくなっていました。
予約時間の20分前に到着しましたが、入れてもらえました。
滞在時間90分。

この日の観光はこれで終了。

4日目

10:00 エスパーニャ広場

エスパーニャ広場からマジカ噴水を通してカタルーニャ美術館を望む景色を撮影しにきました。
広場の向かいにある、元闘牛場のショッピングセンター「Las Arenas Shopping Center」はトイレ無料です。

11:00 モンジュイック丘の展望台

エスパーニャ広場からバス150番に乗って、モンジュイックの丘に向かいます。
頂上のモンジュイック城でほとんどの観光客が降りますが、ここでもう1駅乗って次のバス停で降り、少し歩くと展望台があります。
ここからバルセロナの町と海を同時に見下ろすことができ、それはもう絶景です。

次のバスが来るまでの15分間滞在しました。

12:00 カタルーニャ美術館

バルセロナカードモデルニスタ対象施設。

同じ150番のバスに乗り、バルセロナオリンピックの会場だった場所まで下ると、カタルーニャ美術館の敷地に裏口から入ることができます。

カタルーニャ美術館はバルセロナ万博の会場だった建物。
カタルーニャ地方のすべてを集めた美術館の名にふさわしく、展示物は多岐にわたり、何時間でも見学できそうでしたが、90分で切り上げました。

帰りはエスパーニャ広場まで徒歩で下りました。

15:00

ホテルに預けた荷物を引き取り、サンツ駅から電車でマドリードへ。

最後に

交通と無料入場でカードが別になっているため、4日間以上滞在する場合でも72時間券を購入し、無料入場の場所だけぎゅっとまとめて、交通チケットは別に追加する、という使い方もできそうです。

また、入場の仕方がわからなくても、その辺にいるスタッフや警備員にバルセロナカードモデルニスタを見せると、「Perfect!(パーフェクト!)」と言って、どこに行けばいいか優しく教えてくれました。

バルセロナは、スリにさえ遭わなければ、すごく気持ちよく観光ができる場所です。
これから行く方は、是非楽しんできてください。

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